安心な飲み水を、これからもずっとお届けするために
水処理とは、水中の不純物を除去したり、使用して汚れた水を再び自然に戻すためにきれいな状態にすること。
生活用水として水を利用する場合は、見た目の清浄さだけでなく健康維持が目的となり、産業用水は用途に合わせて処理プロセスが決められます。
利用した水を自然に返す場合は、汚染の程度や放流先の基準に合わせて水処理を行い、自然環境に負荷がかからないようにしてから放流しなくてはなりません。
水処理設備がなければ下水道をはじめ、工場、店舗、事務所などから排出される産業排水や生活排水が河川にあふれ、産業が停滞し、飲み水がなくなってしまう事態にもなりかねません。
水処理は経済活動と人々の暮らしを支える、重要な社会インフラのひとつといえるでしょう。
活躍する水処理設備
- 下水処理場
- 浄水設備
- 産業排水処理
- ポンプ場 など
サクマ工業が手がける水処理設備の数々
一口に水処理設備といっても、必要とされるレベルに応じて種類や処理方法が異なります。
たとえば自動車製造工場の場合、弱酸性で高有機物濃度に対応している水処理装置で、
凝集沈殿処理・膜分離型生物処理・重金属吸着処理の段階もの処理が必要となります。
塗料を除去する場合には、さらに異なる処理方法が求められます。
そのため、お客さまと綿密な打ち合わせを行い、要求される機能・能力を備えた設備を製造しなければなりません。
弊社では特に、上下水道排水汚泥処理・工場排水処理・浄水処理において多くの施工実績があり、その代表的な設置例と設備の概要をご紹介します。
下水処理設備
雨水はポンプ場を経て下水処理場へ
家庭や工場などで発生した汚水や、道路に降った雨水はポンプ場を経て下水処理場へと運ばれ、きれいに処理された後に河川や海に放流します。
下水処理場の処理の流れ
1.沈砂池
下水はまず沈砂池と呼ばれる池に入り、下水の中に含まれている大きなゴミを取り除くとともに、土砂を沈殿させます。
2.最初沈殿池
2~3時間かけてゆっくりと下水を流す間に、沈砂池で沈まなかった小さなゴミや砂を沈殿させ取り除きます。
4.反応タンク
反応タンクでは、バクテリアや原生動物のような微生物が入った泥(活性汚泥) を下水に混ぜ、空気を送り込んで~時間ほど撹拌させます。活性汚泥は汚水の汚れを分解・吸収し、沈みやすい泥になります。
5.最終沈殿池
反応タンクで増殖した活性汚泥を~時間かけて沈殿させ、上澄みの処理水と分離させます。
6.高度処理
さらにきれいな水とするため、凝集剤添加活性汚泥法や嫌気無酸素好気法(AO法)などを用いて、水の汚れとなる有機物や窒素・リンを取り除きます。
7.消毒施設
最後に、次亜塩素酸ナトリウムなどで大腸菌などを消毒してから、下水処理水として河川や海に放流します。
沈殿池機械設備
沈殿池設備とは、沈殿池に沈殿・堆積する汚泥や活性汚泥を、掻寄機で集積し、汚泥ポンプで汚泥処理施設に送るための設備です。
主流となるチェーンフライト式のほか、回転式、ミーダ式などの種類があり、付帯設備としてスカム除去装置やゲート 、流入菅・汚泥菅などの配管設備が挙げられます。
サクマ工業では、汚泥掻寄機をはじめとするさまざまな機械設備一式の設置はもちろん、更新工事や補修などのメンテナンスまで一括してお任せいただけます。
沈砂池機械設備
下水処理場や浄水場の導入部に設置されるのが沈砂池です。
たくさんのゴミや砂が含まれたままの下水などをそのまま送り込むと、施設内のポンプや機械の故障につながるため、スクリ ーンと呼ばれる金属製の網によって比較的大きなゴミを取り除き、砂はその重さによって沈められます。
その後、し渣除去装置や沈砂除去装置によってゴミは集積され、焼却・埋め立て処分されます。
また下水の悪臭を除去するため脱臭設備で脱臭されてから次の過程に送られます。弊社ではスクリーンのほかに、沈砂搬送コンベア・沈砂分離機・沈砂掻き揚げ機・沈砂移送装置・しさ脱水機・しさ洗浄機・しさ移送装置・ホッパーといった各機械設備の設置、更新、メンテナンスも承っております。
様々な工事
止水工事
止水工事とは建物の躯体、たとえば地下室や地下ピットにおいて発生している漏水を止める工事です。
建物の内側から補強工事を行うときと、外側から水の入口を塞ぐ場合があります。漏水を放置すると躯体に大きなダメージを与えることになるため、早急に対応する必要があります。
止水工事では雨水の侵入経路や原因を正確に把握する必要があるため、高い技術と経験が必要になります。
サクマ工業では阻水扉更新工事や仮設止水壁設置にも対応しております。
除塵機
汚水処理施設や排水設備、ダム、河川などのポンプ場設備とい った水に関係するところで活躍する除塵機。
サクマ工業では設計から製造、設置、撤去に至るまで、多くのお客さまから一括してお任せいただいております。
多彩な現場で長時間・長期間にわたって使用されるため、さまざまな機能が求められると同時に、機械トラブルを未然に防ぐことが重要になります。
弊社では設置後の点検・整備・修理といったメンテナンスにも注力しており、長年にわたり安心してお使いいただけます。
掻寄機
下水処理施設内や水道用に取水した上水施設内にある、比較的大きなゴミや砂を沈降させるための沈殿池に設置し、沈殿した汚泥を取り除く設備が掻寄機です。
チェーン式・回転式・ミーダ式・サイフォン式などがあり、現場に最適なタイプを選択し、設置からメンテナンスを承っております。
また濃縮槽の撤去や据付工事も行っております。
工場排水処理設備
食品・化学・金属加工・繊維などの各工場や、産業施設から排出される産業排水をそのまま放流せず、適切に排水処理を行い、環境を保全します。
排水処理方法いろいろ
1.物理処理
ろ過、沈殿、浮上分離、蒸発、吸着などの方法で、工場排水に含まれる汚染物質を物理的に除去する方法です。固形物には効果的ですが、一方で排水に溶け込んだ物質の除去には効果を発揮しにくい点が挙げられます。
2.化学処理
化学薬品を使用し、酸化反応や還元反応、複分解反応といった化学反応を利用して汚染物質を除去する方法です。比較的短時間で汚染物質の除去が可能ですが、化学処理によって発生する副産物についても処理する必要があります。
3.物理化学処理
凝集沈殿、凝集浮上、イオン交換樹脂、電気透析、電気分解といった物理化学的な反応を利用した方法です。たとえば、無機凝集剤と高分子凝集剤を組み合わせた凝集剤を用いて汚染物質を大きな塊にし、浮上・沈殿させて除去します。
4.生物処理
好気性分解や嫌気性分解など微生物の働きを活用した方法です。微生物を利用することで環境への負荷を低減でき、油脂、窒素化合物に有効です 。ただし分解にある程度時間がかかる点や、微生物が生存できないほど汚染濃度が高い場合には注意が必要です。
配管工事
汚水を排出するための衛生配管をはじめ、各種水処理プラントにおいてさまざまな配管工事を行っています。
配管展開図から配管を曲げる角度などを計算して切断し、溶接やねじ込みなどで接合します。
適切な溶接方法やフランジの締め込みなど、現場に合った施工方法を選択し、配管外面を損傷しないよう細心の注意を払って作業を行います。
配管設置完了後は圧力試験などを実施し、漏れがないかを確認します。
浄水処理設備(水処理プラント設備)
貯水池や河川から取水された原水を、さまざまな工程を経て浄化。配水ポンプを経由して飲み水は各家庭へと届けられます。
上水の処理の流れ
※浄水場によって工程が変わる場合があります。
1.着水井
貯水池や河川から取り入れられた原水は、まず着水井に送られ、水位の調整が行われます。
2.沈殿池
凝集剤を投入してフロキュレーターで撹拌し、汚れの塊(フロック)をつくり沈殿させ除去します。同時に上澄みをろ過池へと送ります。
3.ろ過池
沈殿池で取り切れなかった小さな不純物を、砂と砂利で構成される層に通し吸着させることで、さらに汚れを取り除きます。
4.消毒設備
ろ過池を通った水にはまだ細菌が入っているため、次亜塩素酸ナトリウムを注入し塩素消毒を行います。ほかにオゾン処理や活性炭処理を行う場合もあります。
5.配水池
昼夜や季節によって使用される水量が異なるため、安定して水を供給するために、きれいになった水を一時的に貯留します。
6.配水場・ポンプ所
きれいにした水は送水ポンプで各市町村の配水場に送られ、さらに配水ポンプによって各家庭に届けられます。
水処理設備のことならサクマ工業にお任せください!
水質悪化を引き起こす要因として筆頭に挙げられるのが処理能力の限界です。
たとえば扱う水量が増え処理能力を上回る排水量になった場合、処理が追いつかず水質の悪化を招く結果に。
また水処理設備には多くの工程があり、使用される機械も多岐にわたることに加え、
永続的に稼働する過酷な使用条件も相まって、維持管理にコストがかかるものです。
サクマ工業では愛知県や三重県など各地で、これまで多くの水処理設備工事を手がけてきた実績があり、
装置の更新や設備の修理といったメンテナンスへのコストについても
お客さまに納得いただけるご提案をさせていただいております。
水門工事
頻発化・甚大化する水の災害から暮らしを守る
近年、地球規模の異常気象が頻発し、さまざまな自然災害の危険性が高まっています。
中でも台風や線状降水帯によって河川の氾濫や洪水は、たびたびニュースでも報じられています。そのような水害や高潮を防ぐ治水手段として重要なのが、河川を管理するための水門です。
水門には、洪水時支川への流入を防ぐ「制水門」、高潮や津波を防ぐ「防潮水門」、
河川を分流させるための「分流水門」、水位調節や塩害防止のための「調節水門」などがあり、現場の形状や目的に合わせた設計が不可欠になります。
水門工事においては企画設計力や技術力だけでなく、構成する設備が多いため
保守・メンテナンスにも定評のある施工業者選びが大切です。
水門を構成する設備
- 扉体
- 床版
- 堰柱
- 門柱
- ゲート操作室
- 胸壁
- 翼壁
- 水叩き
- 遮水工
- 戸当たり
- 開閉装置
- 管理橋
- 付属設備 など
- ※水門によって内容が変わる場合があります。
水門工事のことならサクマ工業にお任せください!
そのため十分に現地調査をした上で、現地の環境や形状に合致した設計が必要になります。
同時に扉体の更新工事や水密ゴムの交換、扉の塗替、ローラーのオーバーホールといったメンテナンスが必須です。
弊社では門扉や戸当たりをはじめ、さまざまなパーツの設計・製造・運搬・設置・メンテナンスまで一括でお任せいただけます。
ご相談・お見積もりは無料で承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
三重県鈴鹿市を拠点に、日本全国どこでも駆けつけ、心を込めて施工いたします。
みなさまからのご連絡を心よりお待ちしています。