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東海地方の水処理設備メンテナンス|予防保全で設備寿命延長

水処理設備は工場の安定稼働に欠かせない重要なインフラです。東海地方は自動車産業を中心とした製造業が集積する地域として、多くの企業が水処理設備を運用しています。しかし、設備の突発的な故障により生産ラインが停止すれば、企業に深刻な損失をもたらす可能性があります。
 
株式会社サクマ工業は、三重県鈴鹿市を拠点に水処理設備工事、除塵機の製造・設置、製缶工事を手がける専門企業として、東海地方のお客様に予防保全によるメンテナンスサービスを提供しています。適切な予防保全により、設備の寿命を大幅に延長し、企業の安定経営をサポートいたします。
 

水処理設備における予防保全の重要性

事後保全から予防保全への転換効果

水処理設備の保全方式は、大きく「事後保全」「予防保全」「予知保全」の3つに分類されます。事後保全は設備が故障してから修理を行う方式ですが、突発的な故障により生産ラインの停止や多額の修理費用が発生するリスクがあります。
 
一方、予防保全は定期的な点検や部品交換により、故障を未然に防ぐ保全方式です。設備の正常状態を維持し続けることで、安定した稼働と品質の確保が可能になります。
 

重要ポイント
突発的な事後保全の場合、生産ラインの停止により何千万円から何億円という損失につながる可能性があります。予防保全は定期的な費用がかかりますが、長期的にみると事後保全よりもコストパフォーマンスが優れており、事故のリスクも大幅に軽減できます。

 

水処理設備の耐用年数と劣化要因

水処理設備の法定耐用年数は、総務省の定める基準では純水製造装置が5年間とされています。しかし、適切な予防保全を実施すれば、実際の使用期間は大幅に延長することが可能です。排水処理装置については、通常のリプレイス案件は納入から20〜30年経過している装置がほとんどであり、10年経過した装置でも取り替えは早いとされています。
 
水処理設備特有の劣化要因として、以下の3つの要素があります。
 

物理的劣化

配管の腐食:金属製配管の錆や腐食による穴あき

ポンプの摩耗:回転部品の消耗による性能低下

フィルターの目詰まり:ろ過能力の低下と圧力損失増加

化学的劣化

薬品による材質劣化:化学薬品による樹脂や金属の劣化

スケール付着:カルシウムやマグネシウムの堆積

電気腐食:異なる金属間の電位差による腐食

生物的劣化

微生物の繁殖:配管内での細菌やカビの発生

バイオフィルム形成:微生物膜による流路阻害

藻類の発生:光や栄養分による藻類の増殖

「参照:設備メンテナンスとは?」
 

 

東海地方の製造業における水処理設備の課題

 

自動車産業集積地特有のニーズ

東海地方は日本最大の自動車産業集積地として、愛知県を中心に多くの製造業が立地しています。自動車製造では、塗装工程での排水処理や部品洗浄での水質管理が重要な課題となっており、高品質な水処理システムが求められています。
 
特に、塗装排水には有機溶剤や重金属が含まれるため、法規制に適合した適切な処理が必要です。また、部品洗浄では油分除去や精密洗浄のための超純水が必要となり、安定した水質の確保が生産品質に直結します。
 

地域環境による設備への影響

東海地方の地理的特性として、以下の環境要因が水処理設備に影響を与えます。
 

海岸部の塩害対策

三重県・愛知県海岸部:塩分による金属腐食の促進

対策の重要性:耐塩性材料の選定と定期点検

保全頻度:内陸部より短いサイクルでの点検が必要

工業地帯の大気汚染

大気中の汚染物質:設備表面への付着による劣化

冷却塔への影響:大気汚染物質の取り込みによる水質悪化

フィルター交換:通常より頻繁な交換が必要

地震・台風リスク

耐震対策:配管や設備の耐震固定の定期確認

台風対策:屋外設備の風雨対策と排水設備の点検

事前点検:災害シーズン前の予防的点検が重要

「参照:水処理エンジニアリング業界の市場トレンド」
 

効果的な予防保全プログラムの実践

 

時間基準保全と状態基準保全の使い分け

予防保全には、主に「時間基準保全」と「状態基準保全」の2つのアプローチがあります。時間基準保全は一定期間ごとに定期的な点検や部品交換を行う方法で、使用状況が安定している設備に適用されます。
 
状態基準保全は、設備の状態を監視して劣化具合に応じて保全を実施する方法です。近年のIoT技術の発展により、センサーを用いたリアルタイム監視による予知保全も普及しつつあります。
 

保全効果
適切な予防保全プログラムの実施により、設備の故障率を大幅に減少させ、ダウンタイムの最小化と製品品質の安定化を実現できます。また、計画的な部品交換により、緊急時の高額な修理費用を回避することが可能です。

 

季節性を考慮したメンテナンス計画

東海地方の気候特性を考慮した年間メンテナンス計画の策定が重要です。
 

春季(3-5月)

年度予算対応:新年度メンテナンス計画の実行

設備更新準備:老朽化設備の更新計画策定

梅雨前点検:排水系統の詰まりや漏水確認

夏季(6-8月)

冷却系統強化:冷却塔・冷却水系統の重点点検

藻類対策:冷却水の藻類発生防止対策

台風前点検:屋外設備の固定確認と排水能力確認

秋季(9-11月)

年間総括:夏季運転データの分析と評価

冬季準備:凍結防止対策と保温材点検

来年度計画:次年度メンテナンス計画の策定

冬季(12-2月)

年末停止活用:長期停止期間の大規模メンテナンス

凍結対策:配管の凍結防止と保温材確認

年度末準備:予算執行と次年度計画最終調整

「参照:設備保全とは?考え方とスキルの重要性」
 

設備寿命延長による経済効果

 

ライフサイクルコストの最適化

水処理設備の導入から廃棄までのライフサイクルコストを最適化するためには、初期投資だけでなく、運用・保全コストを含めた総合的な視点が重要です。適切な予防保全により、設備の実用寿命を法定耐用年数の数倍に延長することが可能です。
 
例えば、法定耐用年数5年の純水製造装置を、予防保全により15年間使用できれば、設備投資の年間償却負担を3分の1に削減できます。また、計画的な部品交換により、緊急時の高額な修理費用や生産停止による機会損失を回避できます。
 

環境負荷軽減と企業価値向上

設備寿命の延長は、経済効果だけでなく環境負荷の軽減にも大きく貢献します。設備の更新頻度を削減することで、製造時のCO2排出量や廃棄物発生量を大幅に減少させることができます。
 
また、安定した水処理性能の維持により、排水基準の確実な遵守と環境リスクの低減を実現し、企業の社会的責任(CSR)や持続可能な経営(ESG)の観点からも企業価値の向上につながります。
 

将来展望
IoT技術やAIを活用した予知保全システムの導入により、さらなる効率化と設備寿命の延長が期待されています。センサーによるリアルタイム監視とデータ分析により、最適なメンテナンスタイミングの予測が可能になります。

 

株式会社サクマ工業の予防保全サービス

 
株式会社サクマ工業では、三重県鈴鹿市を拠点として、東海地方のお客様に包括的な水処理設備メンテナンスサービスを提供しています。地域密着型の迅速な対応力と、豊富な技術経験により、お客様の設備を最適な状態で維持し続けます。
 
当社の予防保全サービスは、設計・施工から定期メンテナンス、緊急対応まで一貫して対応する「ワンストップサービス」を特長としています。お客様の設備特性や運用状況に応じて、最適な保全プログラムをご提案し、設備の長寿命化と安定稼働をサポートいたします。
 
水処理設備の予防保全により、突発的な故障リスクを大幅に軽減し、生産性の向上と経営の安定化を実現しませんか。株式会社サクマ工業が、お客様の大切な設備を長期にわたって守り続けます。
 

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株式会社サクマ工業
〒513-0812 三重県鈴鹿市土師町1312番地
TEL:059-373-5970 FAX:059-373-5971
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