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除塵機とは?水処理施設やポンプ場で欠かせない設備の仕組みをわかりやすく解説

水処理施設やポンプ場には、普段目にする機会がほとんどない設備が数多く稼働しています。その中でも、施設の入口で異物を自動的に取り除く「除塵機」は、安全な水を届けるために欠かせない重要な機器です。

除塵機が正常に機能しているからこそ、ポンプや配管が保護され、水処理施設全体がスムーズに稼働しています。本記事では、除塵機の基本的な仕組みから種類・設置場所・構成要素・メンテナンスの重要性まで、わかりやすく解説します。

三重県鈴鹿市を拠点とする株式会社サクマ工業は、愛知県・三重県をはじめとする各地で、除塵機を含む水処理設備の設計・製作・設置・メンテナンスを一貫して手がけています。設計から製造・設置・点検・撤去まで、多くのお客さまから一括してご依頼いただいており、幅広い施設での豊富な施工実績があります。

 

除塵機とは?基本的な役割と仕組み

水処理施設や排水設備に流れ込む水には、落ち葉・プラスチック・布切れ・木くずといったさまざまな夾雑物(きょうざつぶつ)が混入しています。こうした異物をそのまま処理施設の内部へ流してしまうと、ポンプや配管の詰まり・損傷が発生し、施設全体の機能停止を招く恐れがあります。

除塵機とは、流入水中の夾雑物を自動で取り除くための機械です。金属製の格子状スクリーンに流水を通し、回動するレーキ(かき揚げ爪)で夾雑物を掻き取ることで、後段の設備を守る役割を担います。

水処理施設に欠かせない「水の入口の番人」

除塵機は、水処理施設の入口に立つ「番人」ともいえる存在です。流入する水を24時間・365日休みなくろ過し続けることで、後段の沈砂池・沈殿池・反応タンクといった処理工程をスムーズに保ちます。除塵機が正常に稼働しているからこそ、施設全体の処理効率が維持され、安全な水の供給や適切な排水処理が実現しています。

除塵機がない場合に起こること

チェック項目
除塵機が果たす役割
除塵機がない場合のリスク
ポンプ保護
夾雑物の流入を遮断し、ポンプの損傷を防止する。
異物の詰まりによるポンプ停止・損傷が発生する。
水路保護
配管・水路の詰まりを防ぎ、流量を安定させる。
閉塞による水位上昇・浸水リスクが高まる。
処理効率の維持
後段設備への夾雑物流入を防ぎ、処理能力を保つ。
沈殿池・反応タンクの処理機能が低下する。

参照:国土交通省 近畿地方整備局 排水機場設計基準

 

除塵機が活躍する主な設置場所

除塵機が設置されるのは、水が外部から流れ込む施設の入口部分です。処理する水の種類や施設の規模・立地条件によって、設置方式や仕様が大きく異なります。施設ごとの特性を正しく把握した上で、適切な機種を選定することが安定稼働の第一歩です。

下水処理場・中継ポンプ場

家庭や工場から排出された汚水は、地下に張り巡らされた下水管を経てポンプ場へと集まり、下水処理場へ送られます。ポンプ場の沈砂池入口には粗目スクリーンと細目スクリーンが設けられており、これを自動的に清掃・搬出するのが除塵機です。中継ポンプ場では流入水量の変動が大きく、スクリーンの目詰まりが起きやすいため、連続稼働型で耐食性の高い除塵機が求められます。

河川・雨水ポンプ場・取水施設

河川沿いや低地に設置される雨水ポンプ場では、台風・豪雨時に流木・ビニール袋・ペットボトルなど大量の粗大ゴミが流れ込みます。三重県や愛知県は伊勢湾沿岸部に低平地が広がるエリアも多く、集中豪雨の際の河川水位上昇に備えた排水機場・雨水ポンプ場が重要な役割を担っています。こうした施設では、かき揚げ能力が大きく粗大ゴミにも対応できる除塵機が多く採用されています。農業用水路や工業用水の取水施設でも、ゴミの侵入防止のためにスクリーンと除塵機が組み合わせて使用されています。

施設の種類
主な夾雑物の特徴
適した除塵機の傾向
下水処理場・中継ポンプ場
布切れ・ティッシュ・食品残渣など細かい固形物
前面掻揚式・連続稼働型・ステンレス耐食仕様
河川・雨水ポンプ場
流木・ビニール・ペットボトルなど粗大ゴミ
背面降下前面掻揚式・大容量かき揚げ対応型
農業用水・工業用取水施設
藻・葉・土砂・小石など
粗目スクリーン併用・間欠運転対応型

参照:国土交通省 近畿地方整備局 排水機場設計基準

 

除塵機の主な種類と動作方式の違い

除塵機はレーキの動作方式と運転タイミングによって大きく分類されます。施設の用途・流入水量・夾雑物の種類に応じて適切な機種を選定することが、安定稼働と長寿命化につながります。

前面掻揚式と背面降下式

「前面降下前面掻揚式」は、レーキがスクリーンの前面から下りて夾雑物を上方へかき揚げる方式です。下水処理場や合流式ポンプ場など、比較的細かい夾雑物が多い施設に広く採用されており、構造がシンプルで維持管理がしやすいという特長があります。

「背面降下前面掻揚式」は、レーキがスクリーンの背面から降下して前面でかき揚げる方式です。台風・豪雨時に粗大ゴミが多量に流れ込む河川ポンプ場や排水機場に適しており、かき揚げ能力が高く、スクリーン底部に溜まった沈砂もすくい揚げられる特長があります。

連続式と間欠式(タイマー・水位差制御)の違い

動作タイミングによって「連続式」と「間欠式」に分けられます。連続式は常時稼働して夾雑物をかき揚げ続けるため、夾雑物が多い場所や流量変動が大きい施設に適しています。間欠式はタイマーで定期的に稼働するためエネルギー消費を抑えることができます。水位センサーと組み合わせた「水位差式自動運転」では、スクリーンの上下流の水位差が一定以上になると自動的に運転する仕組みで、必要なタイミングだけ稼働させる効率的な制御が実現しています。

 

除塵設備を構成する5つの要素

除塵機は単体で機能するのではなく、複数の設備・機器と組み合わさって「除塵設備」として機能します。各要素が連携して初めて、夾雑物のスムーズな除去から搬出・処分までが一連の流れで完結します。

① スクリーン

役割:流入水中の夾雑物をろ過する格子状の機器です。目幅の違いにより「粗目スクリーン(大型ゴミ用)」と「細目スクリーン(小型ゴミ用)」に分かれ、両方を段階的に組み合わせる施設も多くあります。

② 除塵機(本体)

役割:スクリーンに捕捉された夾雑物(し渣)をレーキで自動的に掻き取り、上部へ搬出する本体設備です。動作方式や制御方法によって複数の種類があり、施設の特性に合わせて選定します。

③ 搬送設備

役割:除塵機が掻き取ったし渣を次の処理工程または貯留設備まで運ぶ設備です。コンベア式・スクリュー式・バケット式などがあり、施設のレイアウトや搬送距離に応じて選定されます。

④ 貯留設備

役割:搬送されたし渣を一時的に貯めておく設備です。し渣は水分を多く含むため、脱水処理と組み合わせてかさを減らし、収集・処分を効率的に行えるよう管理されます。

⑤ 制御設備

役割:除塵機・搬送設備・貯留設備の運転を一元管理する電気制御システムです。水位センサーやタイマーと連動して自動運転を行い、施設全体の省人化・省エネ化を支える重要な要素です。

参照:一般社団法人 日本下水道施設業協会 技術ギャラリー

 

除塵機のメンテナンスが欠かせない理由

POINT

除塵機は水処理施設の中でも特に過酷な環境に置かれている設備です。汚水・雨水に含まれる硫化水素・塩分・土砂にさらされながら24時間稼働し続けるため、スクリーンの腐食・レーキの摩耗・モーターの劣化が起きやすい特性があります。定期的なメンテナンスを怠ると機器トラブルが発生し、最悪の場合は施設全体の運転停止や下流の水路・ポンプへの被害につながります。日常点検と計画的な補修・更新工事を組み合わせた維持管理体制を整えることが、安定稼働の鍵です。

日常点検と定期点検の内容

日常点検では、スクリーンの目詰まり状況・レーキの動作確認・異音や振動の有無・制御盤のアラーム表示などを確認します。定期点検では、各部品の摩耗・腐食状況の測定、潤滑油・グリースの補充や交換、ボルト類の増し締め、スプロケットやチェーンの張り具合の調整などが必要です。

設置場所が腐食しやすい環境(硫化水素の発生が多い下水処理場や、海岸近くに位置する三重県・愛知県の臨海部施設など)では、数年単位での部品更新工事や再塗装が必要になるケースもあります。更新工事の際にはバイパス水路の確保や夜間作業への対応など、施設の稼働を止めずに工事を進める専門的な技術とノウハウが求められます。

 

三重県・愛知県の水処理施設を安心してお任せください

除塵機は、私たちの生活に欠かせない水処理施設を陰で支える重要な設備です。夾雑物の除去というシンプルな機能の裏には、スクリーン・除塵機本体・搬送・貯留・制御という5つの要素が精密に連携した仕組みがあります。設置場所の水質・流量・夾雑物の種類に応じた適切な機種選定と、定期メンテナンス・計画的な更新工事の組み合わせが、施設の長期安定稼働を実現します。

株式会社サクマ工業は、三重県鈴鹿市を拠点に、愛知県・三重県など東海エリアを中心に各地の水処理設備の設計・製作・設置・メンテナンスを一括してお受けする体制を整えています。新規設置のご相談から既存設備の点検・補修・更新工事まで、お気軽にご連絡ください。

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株式会社サクマ工業
〒513-0812 三重県鈴鹿市土師町1312番地
TEL:059-373-5970 FAX:059-373-5971
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